2017年05月19日

「昔はなし」その305 堂々と売立ちする赤星家

堂々と売立ちする赤星家

 売立をやるということはその家が左前に
なってのことで世間にたいしても体裁が悪
く、なるべくこっそりやるというのが昔か
らの習慣でした。
 ところが、これを堂々と、しかも、決し
て家計の整理のためでなく売立のための売
立というのをはじめて行ったのは東京の赤
星家でした。赤星家の息子は「親爺が書
画、コットウを愛して沢山あつめてきた
が、私は一向、こういうものに趣味はな
い。このまヽにしておくと保存にも困る
し、またせっかくの宝を理もれさせるおそ
れもあるから、趣味家にひろく頌ちたい」
といって売出しました。その当時、売立の
総額は四百万円という額にのぼりました。
今の金に換算するときちよっと想像のつか
ない数字です。


同じカテゴリー(豊橋の昔はなし)の記事画像
「昔はなし」その177 豊川鉄道の開通式
「昔はなし」その163 安藤の豚会社
「昔はなし」その151 三千円で失つた機関庫
「昔はなし」その143 仙十さんの太閤ぶり
「昔はなし」その135 悟真寺の池
「昔はなし」その112 浮世絵と川せり
同じカテゴリー(豊橋の昔はなし)の記事
 「昔はなし」その312 あとがき (2017-05-26 06:00)
 「昔はなし」その311 札木の八日講の御膳所 (2017-05-25 06:00)
 「昔はなし」その310 服部長七の鋭い頭 (2017-05-24 06:00)
 「昔はなし」その309 豊沢団平の三味線 (2017-05-23 06:00)
 「昔はなし」その308 浅吉、高利以上だと嘆く (2017-05-22 06:00)
 「昔はなし」その307 皇太子の料理人の苦労 (2017-05-21 06:00)
Posted by ひimagine at 06:00│Comments(0)豊橋の昔はなし
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。