2017年05月07日

「昔はなし」その293 おひらきにならぬ宴会

おひらきにならぬ宴会

 長者町に有名な芸者「おろく」のいるこ
ろ、地方の町村議員などが県の招待で名古
屋で宴会に招かれることがよくありました。
 酒もまわって「何か一つかくし芸でも」
とすヽめられても、この人々はなかなかや
りはじめません。ところが、そのうちに一
人やりだすと、つぎからつぎに始って、時
間がきてもいっこうおひらきにならないの
です。「おろく」はこういう宴会はいちば
ん困るとこぼしていました。そして「おろ
く」の言うのに「こういう宴会のお客様は
必ず胸に赤十字のキショーをぶらさげてい
りやあす」と苦笑していました。当時は赤
十字のキショーを、胸にぶらさげて出る地
方の人々が多かったからです。

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Posted by ひimagine at 06:00│Comments(0)豊橋の昔はなし
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