2017年04月17日
「昔はなし」その273 閑院宮様御買上の品々
閑院宮様御買上の品々
明治二十四年ごろ上京したおり上野でフ
ランスの美術展がありました。物好きに覗
いてみると、印ばんてん職人なども見には
いっていて「なんだ、油絵なんて紙屑をか
んで吐いたようなものだな」と言っていま
したが、なかなかうまい表現だと思いまし
た。そのおり、私はマリアの肖像を毛筆で
描いたような作品に感心しました。
一室にはフランスの家具がならべられて
いまして、欲しくなる品物が沢山ありまし
た。安ければ買いたいものだと思ってよく
見ると「閑院宮様御買上」という札がはっ
てあって、やはり下々の者の手の届く値段
でないことを知りました。
明治二十四年ごろ上京したおり上野でフ
ランスの美術展がありました。物好きに覗
いてみると、印ばんてん職人なども見には
いっていて「なんだ、油絵なんて紙屑をか
んで吐いたようなものだな」と言っていま
したが、なかなかうまい表現だと思いまし
た。そのおり、私はマリアの肖像を毛筆で
描いたような作品に感心しました。
一室にはフランスの家具がならべられて
いまして、欲しくなる品物が沢山ありまし
た。安ければ買いたいものだと思ってよく
見ると「閑院宮様御買上」という札がはっ
てあって、やはり下々の者の手の届く値段
でないことを知りました。
Posted by ひimagine at 06:00│Comments(0)
│豊橋の昔はなし