2017年04月07日

「昔はなし」その263 旧士族達の自尊心

旧士族達の自尊心

 明治の廃藩のおり、吉田藩でも旧武士た
ちがいろんな方面へ仕事を求めました。そ
の中で水まきになった人があります。 方々
の井戸で水をもらい、にない桶に入れて下
の栓をぬくと、ジヤーと水がこぼれるよう
になっていました。
 私の家は表に丼戸があるので、都合がよ
く水くみにきましたので「井戸のつるべに
桶をあてないように大事に使ってくれ」と
申しますと「あたってもよいものをつるし
ておいたらどうだ、だいたい俺は旧士族で
水まきなどする男ぢやないが、やむを得ず
やっているんだ」という返答には私も驚き
ましたが、当時の士族は、こういう考えで
働いている人がなかなか多かったもので
す。

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Posted by ひimagine at 06:00│Comments(0)豊橋の昔はなし
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