2017年04月01日

「昔はなし」その257 芸者はいつも羽織姿

芸者はいつも羽織姿

 昔の芸者はふだんでも紋付で、すそを長
く引いていました。心やすい客から「ゆか
たがけでいゝから」というとゆかたは着て
もかならず上に黒ちりめんの紋付の羽織を
ひっかけていました。その姿はちよっと口
に云えない意気なものでした。
 このゆかたですが、そのころの芸者は三
十枚から四十枚はもっていました。豊橋の
呉服屋だけでは柄の変ったものがそんなに
集まらないので、名古屋まで注文してとゝ
のえていました。
 客前には必ず仕立あげのゆかたで、一度
水を通したゆかたは用いませんでした。芝
居見物のおりなどは一幕ごとにゆかたをと
りかえたような芸者もありました。

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Posted by ひimagine at 06:00│Comments(0)豊橋の昔はなし
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