2017年03月29日

「昔はなし」その254 想像して味わう料理

想像して味わう料理

 支那料理や西洋料理では客にたいしてメ
ニューというものが出されて、出てくる献
立を一応知らせます。
 日本料理は料理にたいする根本の考え方
がちがっているので、例えばさきの皿へ葉
が出たら、その根はあとの料理でどんな具
合に使われて出てくるだろうかなど、想像
しながらハシを進めるところに料理への味
わい方がちがうのです。料理に向いつつ料
理する人の技巧を心に描く楽しさというも
のは日本料理だけのものです。ある流義で
は、一品出れば、必ずそれに吸物を一つず
つつける形式があります。七品出れば吸物
が七つ出るわけです。これはハシ洗いとい
う意味で、カツブシなどのダシは用いずに
塩味にしています。今も婚礼などで、こう
いう料理の名残りか見られることがあります。

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Posted by ひimagine at 06:00│Comments(0)豊橋の昔はなし
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