2017年01月31日

「昔はなし」その197 大西の隠居

大西の隠居

 船町の服部の新家の方に大西の隠居といわ
れた人がありました。この人は服部平之助の
親爺にあたる人です。この人ほど豊橋で、よば
れることの上手な人はありませんでした。つま
り、人によばれるときの調子がいいのです。
 中村道太が豊橋へきたとき、大西の老人を招
きました。一緒に昼飯を食うことになり中村が
「あなたはうなぎを絶っておいでとか聞いたが、
他に何かお好きなものでもあったら」というと、
大西は「いや、うなぎは自分だけの時は絶って
いますが、人様でおよばれするときは決して絶
ってはいません。いただきます」といいました。
何もかもそういう具合でした。


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Posted by ひimagine at 06:00│Comments(0)豊橋の昔はなし
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