2017年01月26日

「昔はなし」その192 団平が当てた彌七

団平が当てた彌七

 きのうお話した豊沢団平の話ですが、あると
き三味線屋の店で豊沢弥七が頼まれて新しい
三味線に調子をつけていました。そこへ偶然表
を団平が通りかかったので弥七は「こりゃいか
ん」と奥へかくれてしまいました。
 団平が何げなく、その店へはいると、新しい
三味線があって、三味線屋の主人が「師匠、
調子をつけていただきたい」と、頼むと団平は
それを手にとってみて、ちょっと、調子をみまし
たそして、いきなり「こりゃ調子が合っているじ
ゃないか、これは弥七が調子を合せたんだな」
と独りごとのように言いました。驚いたのは三
味線屋の主人だけでなく、奥にかくれていた弥
七でした。「やっばり判りましたか」と頭をかき
かき団平の前へ現れたという話です。団平の
偉さを伝える話の一つです。

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Posted by ひimagine at 06:00│Comments(0)豊橋の昔はなし
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