2017年01月04日
「昔はなし」その170 馬をしずめる安藤
新年明けましておめでとうございます。
今年も「昔はなし」をよろしくお願いします。
馬をしずめる安藤
安藤政次郎の話をもう一つします。ある日、
荷馬車の馬が手綱をきって飛びだしました。
あれよ、あれよと云ううちに馬は町のなかをか
けていくのですが、誰もどうするわけにも参り
ません。ちょうど、そこへ、安藤が来合せて、
奔馬に近づいて、ぎゅっと、馬をおさえてしま
いました。
あとから走ってきた馬車ひきが御礼を述べて
「どちら様でしょうか」と聞いたんですが、安藤
は「いや、聞かせるほどの名前でもない」と去
って行きました。集ってきた人達が「ありや、
安藤動物園だよ」という説明で馬車ひきもはじ
めてそれと知りました。数日後、馬車ひきが改
めて安藤の家へ礼を述べにいくと安藤は「礼な
んか困るよ、けが人がなくてよかったなあ」とそ
れだけでした。無慾な、そして人のしないこと
を人のためにするといった安藤の人がらはこ
ういうぐあいでした。
今年も「昔はなし」をよろしくお願いします。
馬をしずめる安藤
安藤政次郎の話をもう一つします。ある日、
荷馬車の馬が手綱をきって飛びだしました。
あれよ、あれよと云ううちに馬は町のなかをか
けていくのですが、誰もどうするわけにも参り
ません。ちょうど、そこへ、安藤が来合せて、
奔馬に近づいて、ぎゅっと、馬をおさえてしま
いました。
あとから走ってきた馬車ひきが御礼を述べて
「どちら様でしょうか」と聞いたんですが、安藤
は「いや、聞かせるほどの名前でもない」と去
って行きました。集ってきた人達が「ありや、
安藤動物園だよ」という説明で馬車ひきもはじ
めてそれと知りました。数日後、馬車ひきが改
めて安藤の家へ礼を述べにいくと安藤は「礼な
んか困るよ、けが人がなくてよかったなあ」とそ
れだけでした。無慾な、そして人のしないこと
を人のためにするといった安藤の人がらはこ
ういうぐあいでした。
Posted by ひimagine at 06:00│Comments(0)
│豊橋の昔はなし