2016年10月05日

「昔はなし」その84 松原書記と引幕

松原書記と引幕
 
 昔、渥美郡役所に松原という書記がいまし
た。松原が芝居の引幕の字を頼まれました。
なるべく細字を書いてほしいという注文で古人
の詩を書きました。
 それが呉服町の朝倉座へとりつけられたが
一文字の大きさが五寸ぐらいで美事なもので
なかなか評判でした。芝居のない日に引幕だ
けを、わざわざ見にいく人もありました。井村常
山などという一六居士風の書をよくする人も豊
橋にあったが、松原書記などは無名の人で、た
いへん立派な字を書きました。

同じカテゴリー(豊橋の昔はなし)の記事画像
「昔はなし」その177 豊川鉄道の開通式
「昔はなし」その163 安藤の豚会社
「昔はなし」その151 三千円で失つた機関庫
「昔はなし」その143 仙十さんの太閤ぶり
「昔はなし」その135 悟真寺の池
「昔はなし」その112 浮世絵と川せり
同じカテゴリー(豊橋の昔はなし)の記事
 「昔はなし」その312 あとがき (2017-05-26 06:00)
 「昔はなし」その311 札木の八日講の御膳所 (2017-05-25 06:00)
 「昔はなし」その310 服部長七の鋭い頭 (2017-05-24 06:00)
 「昔はなし」その309 豊沢団平の三味線 (2017-05-23 06:00)
 「昔はなし」その308 浅吉、高利以上だと嘆く (2017-05-22 06:00)
 「昔はなし」その307 皇太子の料理人の苦労 (2017-05-21 06:00)
Posted by ひimagine at 06:00│Comments(0)豊橋の昔はなし
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。