2016年09月24日

「昔はなし」その73 手も足も届いた女湯  

手も足も届いた女湯
 
 清水町の桶風呂屋よりも二、三年後に油世
古へ銭湯ができました。間口も僅かに二間位
で湯桶もきわめて小さいものでした。
 湯漕の前に落し戸があり、この落し戸をくぐっ
て中へ入るのです。湯がさめないようにこうし
てあったんだそうです。男湯と女湯とは中央に
板がしきりになっているだけで湯舟は一つで
すから下をもぐっていけば男湯から女湯へ出
られました。当時、あかりはカンテラで薄暗く、
風呂の中に人がいるやら、いないやら判らな
いほどでしたが、女湯へ手を出したり、足を出
したりする悪戯者はいませんでした。
 銭湯のできた場所は今でいうと清水町から
神明町へ出る角くらいのところでした。風呂銭
は大人は一銭、子供は五厘でした。


同じカテゴリー(豊橋の昔はなし)の記事画像
「昔はなし」その177 豊川鉄道の開通式
「昔はなし」その163 安藤の豚会社
「昔はなし」その151 三千円で失つた機関庫
「昔はなし」その143 仙十さんの太閤ぶり
「昔はなし」その135 悟真寺の池
「昔はなし」その112 浮世絵と川せり
同じカテゴリー(豊橋の昔はなし)の記事
 「昔はなし」その312 あとがき (2017-05-26 06:00)
 「昔はなし」その311 札木の八日講の御膳所 (2017-05-25 06:00)
 「昔はなし」その310 服部長七の鋭い頭 (2017-05-24 06:00)
 「昔はなし」その309 豊沢団平の三味線 (2017-05-23 06:00)
 「昔はなし」その308 浅吉、高利以上だと嘆く (2017-05-22 06:00)
 「昔はなし」その307 皇太子の料理人の苦労 (2017-05-21 06:00)
Posted by ひimagine at 06:00│Comments(0)豊橋の昔はなし
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。