2016年09月19日

「昔はなし」その68 中へはいつた客

中へはいつた客

 屋台店が評判のころは、今の料理屋風のも
のは存在しませんでしたが、その後それぞれ
自分の家の前に、つくりつけの屋台みたいな
ものができました。すると屋台店へ集ったよう
に、客がそこへきて立って喰うようになりました。
 そうこうしているうちに、どうも立っていて喰べ
るよりは、中へ入れてもらおうか、ということに
なって家へはいりこみます。中は敷きっばなし
のふとんや子供のおしめで「らんざつ」になっ
ているので、それを片隅へおしやって「さあ座
って下さい」というわけでした。
 こんな風にして豊橋では料理屋式のものが
発達して、客はだんだん中へはいって喰べる
ようになったわけです。


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Posted by ひimagine at 06:00│Comments(0)豊橋の昔はなし
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