2016年09月16日

「昔はなし」その65 板新道という庭園

板新道という庭園

 毛利五郎は「犬を散歩させたいから庭園は
どちらだ」というのです。相手はおそらく何万
坪という庭園でも想像したもんでしょうが、こ
ちらには、そんな大庭園はありません。
 そこで考えた末に、裏木戸をあけて板新道
の方ヘ散歩に出てもらいました。犬の散歩か
ら戻ってくると、五郎は「お前の庭園を歩いた
ら、うなぎ茶漬と書いてあったがどういうもの
かね」と聞くんです。
 つまり、板新道の通りを私のところの庭園だ
と思ったんですね。やはり殿様です。そして「う
なぎ茶漬をすぐ持ってきてくれ」と言うんですが
「一時間ほど待ってほしい」というと「それでは
明日にしよう」といって夕食をたべられたが毛
利五郎もそういう人物でした。



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Posted by ひimagine at 06:00│Comments(0)豊橋の昔はなし
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