2016年09月14日

「昔はなし」その63 牛乳をのまぬ殿様

牛乳をのまぬ殿様

長州のお殿様、毛利元昭のことなんですが、毎
朝、午乳を二合づつ用意してほしいという注文
でした。
 二合入りのコップがないので、二つのコップに
分けて、ならべて持参しておきましたところが、
殿様はいっこうに牛乳をのまれないのです。
 おかしなことだ……とお附の女中に「どうして
注文の午乳をのまれないのか」と聞くと「お屋
敷では二合入りを出すとぎゅっと一息にのまれ
ます。豊橋のお宿では二はいになっているから
一ぱいだけのむのか、両方のむのか、おわか
りにならなかったのだろうと思います」というこ
とでした。
 人間も暮らし方が違うと牛乳をのむのにも、
こんなにややこしくて難儀なものかと、そのとき
つくづく感じました。

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Posted by ひimagine at 06:00│Comments(0)豊橋の昔はなし
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