2016年09月03日

「昔はなし」その52 吉田神社の祭典

吉田神社の祭典

 吉田神社御遷宮の祭典における札木町のつ
くりもので変っていたものがありました。大きな
「かや」を吊って、その中に薄い黒の着物を着
た男が二人いるのです。よく見ると尻に銀紙が
ぺたりとはられて、しゃがんでいるのです。つま
り螢かごと云うわけです。これも交替で昼夜つ
とめるのですが、ときおり退屈するので、長き
せるでプカリ、プカリやるので、「あれ、螢がタ
バコを喫っていらあ」と見物人は喜びです。
 それから「おかずら」の草というのがありま
す。子供がよくお人形をつくって、その草で髪を
結ったものです。大きな竹つつみたいなものを
つくって、これへすっぼり人間がはいるので
す。その人間が首だけ出して「おかずら」の草
で髪を結っているのです。童心ふくいくと香って
今思い出しても、なつかしいつくりものです。

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Posted by ひimagine at 06:00│Comments(0)豊橋の昔はなし
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